[0595] 主記憶の競合状態

平成15年度春期 基本情報技術者試験より
システムの性能評価に関する指標のうち,主記憶の競合状態を最もよく表すものはどれか。
実行待ち時間
トランザクション応答時間
ページング発生頻度
メモリ使用率

正解

解説

 主記憶の競合状態と関わりの深い単語を選ぶ問題です。主記憶の競合状態とは,複数のプログラム,あるいは大きなプログラムを実行する際,主記憶が足りなくなり,プログラムどうしで主記憶の使用をめぐって競い合う状態を指します。

 競合状態下では,主記憶に載らないプログラムは,補助記憶装置上の仮想記憶に置かれます。プログラムはページと呼ばれる単位に分割され,目下の処理に必要なページが主記憶にロードされます[下図(1)]。

 主記憶上にないページが必要になるとページフォルトと呼ばれる割り込みが発生し[下図(2)],不要なページを仮想記憶に移動するページアウト[下図(3)(4)]と,必要なページを主記憶上に呼び出すページイン[下図(5)]をくりかえしながら処理が進みます。ページインとページアウトをまとめてページングと呼びます。




それでは,選択肢を見ていきましょう。


 実行待ち時間
実行待ち時間とは,OS上で管理されるプロセスが実行状態になるまでの待ち時間のことで,主記憶の競合によっても発生しますが,CPUの空き待ち,機器からのデータ読み込み等にかかる時間も影響します。

 トランザクション応答時間
トランザクション応答時間とは,1件のデータに対して実行指示を出してから最初の結果を得られるまでの時間で,処理の内容に依存することから,必ずしも主記憶の競合とは関係ありません。

 ページング発生頻度
上の解説の通り,主記憶の競合はページング発生頻度に影響します。

 メモリ使用率
メモリ使用率だけでは,主記憶の競合が起きているかどうかわかりません。仮にメモリ使用率が100%近くても,まったく主記憶の競合が起きていないことも考えられます。


 以上より,「システムの性能評価に関する指標のうち,主記憶の競合状態を最もよく表すもの」はウとなります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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