[0547] プログラムの著作権

平成14年度秋期 基本情報処理技術者試験より
プログラムの著作権に関する記述のうち,著作権法に抵触するおそれのある行為はどれか。
会社が,業務として従業員に作成させたプログラムを,作成者に無断でコピーし,他社に販売した。
購入プログラムを自社のコンピュータで効果的に活用するために,著作者に無断で,一部を改変した。
購入プログラムを自社のバックアップ用に,著作者に無断でコピーし,保管した。
使用許諾を受けている購入プログラムを,著作者に無断でコピーし,子会社に使用させた。

正解

解説

 著作権法は,「著作物等の文化的所産の公正な利用に留意しつつ,著作者等の権利の保護を図り,もって文化の発展に寄与することを目的とする」法律です。文章や写真,絵,音楽といった創作物だけではなく,プログラムも情報化社会における知的創作物であると考え,著作権法による保護の対象に含めています。

 すべてのプログラムが著作物となるかというと,そうでもありません。著作権法第10条に,「その著作物を作成するために用いるプログラム言語,規約及び解法に及ばない」と規定しています。つまり,C や Java といったプログラム言語そのものは,著作権の保護対象となりません。また,アルゴリズムは「解法」であり,これも著作権の保護対象となりません。

 しかしながら,プログラムに含まれるアイデアやアルゴリズムといったものは,特許権で保護される場合があります。特許権は工業所有権のひとつで,実用的かつ技術的な創作で,高度なものを保護し,独占的に権利を与えるものです。

 それでは選択肢をみていきましょう。

 会社が,業務として従業員に作成させたプログラムを,作成者に無断でコピーし,他社に販売した。
著作権法第15条に,「法人等の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成するプログラムの著作物の著作者は,その作成の時における契約,勤務規則その他に別段の定めがない限り,その法人等とする」とあります。このケースでは,特に定めがない限り著作者は法人となるので,複製の作成,および配布が可能です。

 購入プログラムを自社のコンピュータで効果的に活用するために,著作者に無断で,一部を改変した。
著作権には,著作者の意に反して内容を改変させない同一性保持権が含まれています。しかしながら,プログラムについては,より効率的に利用できるようにするための改変は認められています。大きな機能変更は難しいところですが,バグの除去や小改善であれば認められる範囲内です。

 購入プログラムを自社のバックアップ用に,著作者に無断でコピーし,保管した。
プログラムの複製は,バックアップなど,利用する上で必要な範囲内であれば認められています。

 使用許諾を受けている購入プログラムを,著作者に無断でコピーし,子会社に使用させた。
使用許諾を受けているのはプログラムを購入した者であり,これを他のものに使用させるのは著作権法違反となります。


 よって,エが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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