[0521] オブジェクト指向言語

平成14年度春期 基本情報処理技術者試験より
オブジェクト指向言語に関する記述として,適切なものはどれか。
計算順序は制御フローではなくデータの流れによって規定される。ある命令の実行によって使用されたデータは,以後その命令又はほかの命令によって使用されることはない。
計算の制御は命令から命令へ順次渡されていく。命令間でのデータの受渡しは,“変数”を介するメモリへの参照によって間接的に行う。命令とデータの定義は分離されている。
データは外部から隠ぺいされ,メソッドと呼ばれる手続によって間接的に操作される。プログラムは,このデータとそれに対するメソッドをひとまとまりにしたものの集まりである。
プログラムは入れ子構造の演算式や関数を表現する命令(演算記号),データなどによって構成され,“命令実行”に対応するのは“その式又は関数の値の計算(評価)”である。

正解

解説

 オブジェクト指向言語は,処理の対象であるオブジェクトの性質,振る舞いを定義し,これにメッセージを送って処理を実行する形態をとる言語です。簡単に言うと「オブジェクトをつくって,オブジェクトに仕事をしてもらう」といった感覚です。

 オブジェクト指向言語において,オブジェクトは「商品」や「会員」といった実存するモノでも,「予約」「注文」といった概念的なモノでも構いません。これらのオブジェクトに共通する属性(プロパティ)や振る舞い(メソッド)を抽象化し,定義したものは,クラスと呼ばれます。

 例えば,ある会の会員というオブジェクトを考えたときに,これらの会員に共通する特性をまとめ,「会員」クラスを定義することができます。「会員」クラスは,処理対象となるオブジェクトに共通する,会員番号,名前といったプロパティ,入会する,変更する,退会するといったメソッドを持っています。

 さらに,このクラスから,会員番号が 001,名前が佐藤一郎,といったように具体的な内容を与えて生成した「(メモリ上のデータとして存在する)実体」をインスタンスと呼びます。



 選択肢ウの「データは外部から隠ぺいされ,メソッドと呼ばれる手続によって間接的に操作される」という特徴を,カプセル化と呼びます。オブジェクトに対してある一定のアクセスのみを許可することで,オブジェクトの内部構造を外部から隠蔽し,プログラムの独立性を向上させることができます。

 以上より,ウが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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