[0486] 減価償却,定率法

平成15年度春期 初級システムアドミニストレータ試験より
定率法による減価償却費の計算式はどれか。
( 取得価額 - 減価償却累計額 ) × 償却率
( 取得価額 - 減価償却累計額 ) ÷ 耐用年数
( 取得価額 - 残存価額 ) × 償却率
( 取得価額 - 残存価額 ) ÷ 耐用年数

正解

解説

 減価償却とは,企業が保有する固定資産の価値を 1年ごとに引き下げる手続のことです。固定資産の種類によって何年かけて償却するかは決められており,これを耐用年数といいます。一般的な償却額の計算方法としては,定額法と定率法があります。

 定額法では毎年決まった額,定率法では決められた割合で償却していきます。定率法での償却額は,ある時点での未償却額に償却率を掛けたものであり,固定資産の価額は下図のように償却されます。




 定額法と定率法,どちらの場合であっても,最終的には取得価額の 10% が残存価額となります。定額法では毎年同額を償却していくのに対し,定率法では償却額が最初は大きく,経過年数に従って小さくなっていくのが特徴です。

 ここで,各選択肢の式中にある用語について整理しておきましょう。
  • 取得価額 ・・・ 資産を購入したときの価額
  • 耐用年数 ・・・ 資産の種類ごとに定めれられている,減価償却を行なう年数
  • 償却率  ・・・ 資産が耐用年数 1年あたりに償却される割合
  • 残存価額 ・・・ 耐用年数経過後の最終的な資産の価額,通常は取得価額の 10%
  • 減価償却累計額 ・・・ ある年数までに償却された累計額
 それでは選択肢をみていきましょう。青字は選択肢の文字列です。

 ( 取得価額 - 減価償却累計額 ) × 償却率
= 未償却額 × 償却率
正しい式です。

 ( 取得価額 - 減価償却累計額 ) ÷ 耐用年数
= 未償却額 ÷ 耐用年数
定率法では決められた割合( = 償却率 )で償却していきます。未償却額を耐用年数で割るのではなく,償却率を掛けます。

 ( 取得価額 - 残存価額 ) × 償却率
前半部の ( 取得価額 - 残存価額 )が常に同じ値となってしまうので,この式では「毎年一定の割合で償却」にはなりません。

 ( 取得価額 - 残存価額 ) ÷ 耐用年数
未償却額 × 償却率 とならなければなりません。


 以上より,アが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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