[0373] システムライフ

平成14年度春期 初級システムアドミニストレータ試験より
システムの運用・管理の観点から、システムライフの終わりと判断するには不適切なものはどれか。
新しいバージョンのプログラムに対応できないケースが増えて、利用者の不満の声が大きくなってきた。
機能の追加や修正を何度も繰り返したことによって、プログラムが複雑化して、メンテナンス作業が大きな負担になってきた。
故障が増えて、メンテナンスパーツの入手にも期間がかかり、修復が遅れるようになってきた。
不正なアクセス、プログラムやデータの破壊、パスワードの盗難などが起きるようになってきた。

正解

解説

 システムライフとは、文字通り、システムの寿命といった意味です。システムが稼動するハードウェアの交換部品が入手できなくなったり、OS などのソフトウェアのベンダーサポート期間が終了してしまう場合など、これ以上そのシステムを稼動させていくのが、物理的、予算的に不可能になる場合、システムは寿命を迎えることになります。

 一般的に、情報システムは右図のようなシステムライフサイクルをとります。企画、設計開発、運用保守、といった段階をとりながらシステムは新しく生まれ変わっていきます。

[企画]
システム化計画を立案する段階です。情報化することによるメリットや、必要な予算、資源を検討する段階です。

[設計開発]
システムを設計、開発、テストする段階です。

[運用保守]
システムを利用する段階です。不具合や変更があれば、都度、システムを変更していきます。

 小さなシステムであれば、企画から設計開発段階までに数ヶ月しか要しません。ところが、運用保守の段階は、システムが十分に利用可能である限り続きます。そのため、運用保守段階で、以下のような事象が発生し、既存のシステム維持が困難になる場合は、システムライフの終了とみなし、次のサイクルの検討を始めなければなりません。
  • ハードウェアの交換部品が調達困難になった
  • ハードウェアの保守にかかる時間・コストが増大してきた
  • ハードウェア・ソフトウェアのベンダー保守期間が終了した(延長できなくなった)
  • 仕様変更などでシステムが複雑になり、ソフトウェア保守の時間・コストが増大してきた
  • 技術要素が古くなることに起因する問題が発生してきた
 また、技術革新等により、システムを再構築した方がメリットが大きいと判断される場合も、システムライフの終わりとみなします。

 それでは選択肢をみていきましょう。


 新しいバージョンのプログラムに対応できないケースが増えて、利用者の不満の声が大きくなってきた。
システムライフの終わりと判断します。

 機能の追加や修正を何度も繰り返したことによって、プログラムが複雑化して、メンテナンス作業が大きな負担になってきた。
システムライフの終わりと判断します。

 故障が増えて、メンテナンスパーツの入手にも期間がかかり、修復が遅れるようになってきた。
システムライフの終わりと判断します。

 不正なアクセス、プログラムやデータの破壊、パスワードの盗難などが起きるようになってきた。
運用やシステム設計ミスに起因する現象です。システムライフの終わりと判断するのではなく、まずは保守によってセキュリティーの強化を図るべきです。


 よって、エが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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