[0306] ADSL

平成13年度秋期 初級システムアドミニストレータ試験より
ADSLに関する記述として,適切なものはどれか。
既存の電話回線(ツイストペア線)を利用して、上り下りの速度が異なる高速データ伝送を行うことができる。
固定的に設置した無線方式の加入者線であり、長距離伝送が実現できるので、過疎地にも適している。
双方向のCATV回線を用い、アナログのテレビ映像とデータを周波数多重化して伝送を行う。
光ファイバケーブルを家庭まで敷設し、電話やISDN、CATVなどの各種通信サービスを提供する。

正解

解説

 ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line) は、電話回線を利用し、専用のモデム経由で高速なデータ伝送を行う技術です。ADSL と同様に、電話回線を利用して高速通信を実現しようとする技術には、さまざまな種類があります。これを総称して xDSL といいますが、ADSLは、受信(下り)、送信(上り)の速度が異なる非対称型(Asymmetric)であるため、Asymmetric の頭文字をとって ADSL と呼ばれます。


 電話回線の音声通話では、4KHz帯しか使用していませんが、ADSLでは、音声通話が利用しない遥か上の帯域である、数MHz帯を使用しています。1本の電話回線であっても、音声通話とデータ通信の両方を同時に利用することが可能です。

 そのため、宅内では、音声通話とデータ通信の各帯域の信号を分けるため、スプリッタ(splitter)と呼ばれる装置が必要となります。また、スプリッタから受信したデータ通信の信号を、コンピュータ専用の信号に変換するため、ADSLモデムを設置します。



 ADSLは、既存の電話回線インフラを利用できるため、手軽にブロードバンド環境を手に入れられるというメリットがあります。しかし、その技術的な特性上、ノイズに弱いという欠点があります。一般的に、電話局からの距離が短い場所では、理想的なスループットを出せますが、電話局から離れるにしたがってスループットが落ちていく傾向があります。場合によっては、設置すらできないこともあります。

 それでは選択肢をみていきましょう。


 既存の電話回線(ツイストペア線)を利用して、上り下りの速度が異なる高速データ伝送を行うことができる。
正しい記述です。

 固定的に設置した無線方式の加入者線であり、長距離伝送が実現できるので、過疎地にも適している。
無線方式ではありません。電話回線を利用します。

 双方向のCATV回線を用い、アナログのテレビ映像とデータを周波数多重化して伝送を行う。
CATVインターネットの説明です。

 光ファイバケーブルを家庭まで敷設し、電話やISDN、CATVなどの各種通信サービスを提供する。
FTTH(Fiber To The Home)の説明です。光ファイバではなく、メタルケーブル(既存の電話回線)を利用します。


 よって、アが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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