[0301] フェールソフト、フェールセーフ

平成13年度秋期 初級システムアドミニストレータ試験より
システムの高信頼化アプローチの一つであるフェールソフトに関する記述はどれか。
意図していない使い方をしても、故障しないようにする。
故障が発生しても、全面停止とせず、必要最小限の機能を維持する。
故障が発生しても、本来の機能すべてを維持し、処理を続行する。
故障や障害が発生したとき、安全な状態に固定し、その影響を限定する。

正解

解説

 フェールソフト(Fail Soft)とは、ハードウェアやソフトウェアに障害が発生した場合、機能を低下させてでも、正常な部分を利用して運用を続行しようとする考え方です。ハードウェアでは、RAID や リダンダント電源など、冗長化によってフェールソフトを実現することが多いようです。

 似た用語としては、フェールセーフ(Fail Safe)があります。フェールセーフは、ハードウェアやソフトウェアに障害が発生した場合、システムを安全第一の状態にしようとする考え方です。安全性には、人間の生命に関わることや、貴重なデータをしっかりと保護する、といった意味が含まれています。

 下図は、フェールソフトとフェールセーフの考えによる故障発生時の対処法です。排熱ファンは、コンピュータ内部の熱を外部へ排出し、熱によるハードウェアの誤動作や故障を防ぐためのものです。この排熱ファンが故障してしまったとき、フェールソフトの考え方であれば、あらかじめ部品を冗長的に構成しておき、故障部分を切り離して運用を続行できることを第一に考えます。フェールセーフであれば、熱による他の部品への影響や、火災発生といった事態を防ぐようシステムを停止するなど、安全性を第一に考えます。



 それでは選択肢をみていきましょう。


 意図していない使い方をしても、故障しないようにする。
意図していない使い方をしても、故障しないようにする考え方は、フールプルーフ(Fool Proof)といいます。ソフトウェアの設計には、フールプルーフの考え方がよく用いられます。間違いを繰り返す人間がシステムを利用する以上、誤りに対して寛容であることは、情報システムの必要条件といえます。

 故障が発生しても、全面停止とせず、必要最小限の機能を維持する。
フェールソフトの説明です。

 故障が発生しても、本来の機能すべてを維持し、処理を続行する。
故障が発生しても本来の機能を維持しようとする考え方は、フォールトトレラント(Fault Tolerant)です。一般的には、冗長化構成を指すので、狭義ではフェールソフトと似た意味になります。広義では、フェールソフトやフェールセーフを含んだ「耐障害性」といった意味で用いられます。

 故障や障害が発生したとき、安全な状態に固定し、その影響を限定する。
フェールセーフの説明です。


 以上より、イが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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