[0268] 委託計算制度,外部委託制度,課金制度,標準原価制度

平成13年度春期 初級システムアドミニストレータ試験より
次の文章で表現される情報システム部門のシステム運用管理の制度として、適切なものはどれか。

“この制度は、システム運用にかかわる費用をユーザ部門に意識させるとともに、増大しがちな費用の抑制及びユーザ部門への配賦の公平性確保の手段となる。”
委託計算制度
外部委託制度
課金制度
標準原価制度

正解

解説

 システム運用管理の制度に関する問題です。

 情報システムは、ハードウェアといった有形のコストだけではなく、ソフトウェア、通信回線、運用・保守に関わる作業など、多数の無形物のコストによっても支えられています。ユーザ部門からは、情報システムに掛かるコストが把握しにくく、運用コスト増大の一因ともなっています。

 そこで、情報システムの運用に関わるコストを削減するため、ユーザ部門に利用コストを意識させること目的とした制度を導入する企業が増えてきています。

 まずは、各選択肢の委託計算制度、外部委託制度、課金制度、標準原価制度について説明します。

■ 委託計算制度

 委託計算制度とは、自組織では多額のコストが掛かる大量データかつ複雑な計算処理を、外部組織に委託する制度です。企業業務では、給与計算や、販売管理などの分野で活用されています。


■ 外部委託制度

 外部委託制度とは、業務機能の一部を企業外部の組織で実現することです。アウトソーシングとも呼ばれます。業務機能の単位で外部組織に委託することにより、その企業で抱えていた固定的な人的資源が不要となるため、コスト体質が改善されるなどの効果があります。


■ 課金制度

 課金制度とは、提供されるサービスに対して利用料金を課す制度です。全社利用の情報システムあれば、利用回数や時間、データ量、部門人数などを基準にしてコストを部門へ負担させることで、部門ならびに利用者へ利用コストを明確に提示し、コスト意識を高めることが可能です。


■ 標準原価制度

 標準原価制度とは、製品の製造にかかる原価をあらかじめ基準(標準原価)として設定しておき、実際にかかったコストとの差異を分析して、無駄を排除していくコストコントロールの仕組みです。


 それでは選択肢をみていきましょう。


 委託計算制度
ユーザ部門へのコスト意識向上にはつながりません。

 外部委託制度
ユーザ部門へのコスト意識向上にはつながりません。

 課金制度
課金制度は、ユーザ部門に見える形でコスト負担をさせるので、コスト意識を向上させることができます。また、コスト配賦の公平性確保につながります。

 標準原価制度
システム運用に掛かる標準原価を決定することは可能ですが、それをユーザ部門および各利用者へ意識させていくには、課金制度など、別途手段が必要になります。


 よって、ウが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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