[0254] 不正競争防止法

平成12年度春期 (旧)第2情報処理技術者試験より
不正競争防止法に関する記述のうち、適切なものはどれか。
競合他社の営業上の信用を害する虚偽の情報を流すだけであれば、その行為の差止請求や損害賠償請求の対象にはならない。
商談で顧客に配付するパンフレットへの記述や、学会発表などによって公に知られるようになった情報も営業秘密として保護される。
他人の商品の形態の丸写し(デッドコピー)などの模倣、他人の商品や営業活動と誤認混同されるような表示の不正な使用に対して、差止請求や損害賠償請求ができる。
特定の商品を表すものとして一般に広く認識されていても、登録されていない商標や意匠は保護されない。

正解

解説

 不正競争防止法に関する問題です。

 不正競争防止法は、競業者の利益保護、公正な競争保護を目的として定められた法律です。第1条では、以下のように目的を定めています。

この法律は、事業者間の公正な競争及びこれに関する国際約束の的確な実施を確保するため、不正競争の防止及び不正競争に係る損害賠償に関する措置等を講じ、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。


 不正競争とは、以下のような行為を指します。主なものを挙げます。
  • 需要者に広く認識されている他人の商品表示(商号、商標、商品の容器や包装)に類似したもので、他人のものと混同させること
  • 他人の商品表示を無断で利用して信用を得ようとしたり、イメージを希釈、汚染させること
  • 公然と知られていない営業秘密を不正取得、不正使用したり、開示したりすること
  • コンテンツ保護といった技術的制限手段を無効化する装置などを譲渡したりすること
  • インターネットドメインを不正取得、使用すること
  • 品質や数量などを誤認させるような表示をしたりすること
  • 他人の営業上の信用を失墜させるような虚偽の事実を告知、流布すること
 不正競争によって、営業上の利益を侵害される恐れがある場合は、差止請求が可能です。故意または過失に関わらず、不正競争によって営業上の利益を侵害された場合は、損害賠償を請求することもできます。また、不正競争を行ったものには、3年以下の懲役または 300万円以下の罰金に処されることがあります。

 それでは選択肢をみていきましょう。


 競合他社の営業上の信用を害する虚偽の情報を流すだけであれば、その行為の差止請求や損害賠償請求の対象にはならない。
差止請求、損害賠償の対象となり得ます。

 商談で顧客に配付するパンフレットへの記述や、学会発表などによって公に知られるようになった情報も営業秘密として保護される。
公に知られている情報は営業秘密ではありません。

 他人の商品の形態の丸写し(デッドコピー)などの模倣、他人の商品や営業活動と誤認混同されるような表示の不正な使用に対して、差止請求や損害賠償請求ができる。
正しい記述です。

 特定の商品を表すものとして一般に広く認識されていても、登録されていない商標や意匠は保護されない。
登録された商標や意匠は工業所有権で保護されますが、登録されていないものは、不正競争防止法で保護することが可能です。


 よって、ウが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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