[0243] デュアル,デュプレックス,マルチプロセッサ,ロードシェア

平成12年度春期 (旧)第2情報処理技術者試験より
一方のコンピュータが正常に機能しているときに、他方のコンピュータが待機状態にあるシステムはどれか。
デュアルシステム
デュプレックスシステム
マルチプロセッシングシステム
ロードシェアシステム

正解

解説

 システム構成に関する問題です。

 選択肢はいずれも信頼性を高めるためのシステム構成です。まずは、デュアルシステム、デュプレックスシステム、マルチプロセッシングシステム、ロードシェアシステムについて説明します。

■ デュアルシステム

 デュアルシステムは、全く同じ構成、機能のシステムを二重化し、互いの処理結果を照合しながら処理を行うシステム構成です。CCU(通信信号制御システム)、CPU、補助記憶装置で構成されるシンプレックスシステムを 2系統持つ形をなります。

 どちらか一方のシステムに障害が発生した場合は、それを切り離して停止することなく運用を続行でき、また、処理結果は相互照会されているので信頼性は非常に高くなります。



■ デュプレックスシステム

 デュプレックスシステムは、主系、従系の 2系統をもつシステム構成です。主系では大部分の処理を実行し、従系では頻度の少ないバッチ処理を実行させるか、常にホットスタンバイさせておきます。主系に何らかの障害が発生すると、処理を従系に切り替えて運用を継続させます。従系がホットスタンバイしていれば瞬間的に切り替えることもできますが、コールドスタンバイ状態であれば、処理中断、プログラム稼動などのため多少の切り替え時間が必要になります。

 デュアルシステムと比べると信頼性は落ちますが、主従それぞれの系で並列的に処理運用ができる利点があります。



■ マルチプロセッシングシステム

 マルチプロセッシングシステムは、複数の CPU や入出力チャネルを同時に利用して処理を行うシステム構成です。主記憶も複数のプロセッサ間で共有するのもは、蜜結合マルチプロセッサ、各プロセッサがそれぞれ主記憶を占有するものは、疎結合マルチプロセッサと呼ばれます。また、各プロセッサが対等で、どのプロセッサでも同じ処理を実行できるものは、対称型マルチプロセッサ(SMP)、各プロセッサの役割が決められているものは、非対称型マルチプロセッサ(ASMP)といいます。

 マルチプロセッシングシステムにより、処理性能を柔軟に向上させることができます。また、SMPであれば、障害が発生したプロセッサを切り離し、他のプロセッサで処理を代行できるので、信頼性を向上させることもできます。




■ ロードシェアシステム

 ロードシェアシステムは、複数の系を持ち、各系の負荷を分散させながら処理を行うシステム構成です。それぞれの系は独立して動作しているので、障害が発生しても、正常な系のみで運用を続行することができます。ただしこの場合、本来複数の系で分散しようとしていた負荷が正常な系に集中してしまうので、システム全体での処理性能は低下してしまいます。


 選択肢のデュアルシステム、マルチプロセッシングシステム、ロードシェアシステムはいずれも、複数の系を同時に処理させるシステム構成ですが、デュプレックスシステムだけは、待機状態の系を設置できるシステム構成です。

 よって、イが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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