[0189] 暗号化,公開鍵方式,共通鍵方式

平成12年度春期 初級システムアドミニストレータ試験より
データの伝送における暗号技術に関する記述のうち、適切なものはどれか。
暗号化及び復号する際のかぎの方式として主に“公開かぎ方式”と“比較かぎ方式”が使用されている。
データを暗号化して伝送することによって、情報の漏えい及びデータの破壊を防止することができる。
電子決済や電子マネーでのユーザ認証に使われる電子署名には、公開かぎ方式を使った暗号技術が用いられる。
不特定多数の相手とデータを交換するときに適しているのは、共通かぎ方式を使った暗号化である。

正解

解説

 データの暗号化に関する問題です。

 暗号とは、文字などを一定の規則に従って他の表現に変え、その規則を知らない人には情報の内容を分からなくするためのものです。その規則が第三者に推測されやすいものであれば、誰でも暗号文を復号できてしまいますが、使用する人や目的に合わせて変えていけば、不本意に復号されてしまう可能性を低くすることができます。暗号の鍵はそのためのものであり、コンピュータで利用されているものは、ビットで表現されています。

 暗号化技術は、鍵の生成方法の違いにより、二つに大別されます。

■ 共通鍵方式(秘密鍵方式)

 暗号化する鍵と復号する鍵に共通のものを使用する方式です。この方式では、情報の送信側と受信側で同じ鍵を持っている必要があり、第三者に知られないように管理しなければなりません。 



■ 公開鍵方式

 暗号化する鍵と復号する鍵に異なるものを使用する方式です。公開鍵と秘密鍵の2種類があり、公開鍵はその名の通り、公開される鍵です。秘密鍵は、誰にも知られないように管理する鍵です。公開鍵で暗号化した情報は、秘密鍵でしか復号できず、秘密鍵で暗号化した情報は、公開鍵でしか復号できません。 



 公開鍵方式が共通鍵方式に比べて優れているのは、鍵の管理方法です。公開鍵方式では、情報の受信側が、公開鍵と秘密鍵の両方を生成し、公開鍵を「公開」して自由ダウンロードさせ、秘密鍵だけを厳重に管理するだけでよいので、その手間は、共通鍵方式と比べ、大きく減ることになります。



 それでは、選択肢をみていきましょう。


 暗号化及び復号する際のかぎの方式として主に“公開かぎ方式”と“比較かぎ方式”が使用されている。
公開鍵方式と共通鍵方式(秘密鍵方式)です。

 データを暗号化して伝送することによって、情報の漏えい及びデータの破壊を防止することができる。
情報の内容は、暗号化によって漏れにくくなりますが、暗号化情報自体は解読できないだけで、第三者が入手することは可能です。そこで、データサイズを変更してしまうなど、暗号化情報を故意に変更して復号できない状態にしてしまうことは可能です。

 電子決済や電子マネーでのユーザ認証に使われる電子署名には、公開かぎ方式を使った暗号技術が用いられる。
1対多の関係で暗号化通信を行う場合は、公開鍵方式が使用されます。

 不特定多数の相手とデータを交換するときに適しているのは、共通かぎ方式を使った暗号化である。
1対多の関係全てにおいて同じ共通鍵を使用すると、その関係内では暗号化情報が筒抜けとなります。そのため、共通鍵方式ではそれぞれの関係ごとに共通鍵を作らなくてはならないので、鍵の管理が複雑になってしまいます。


 以上より、ウが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

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