[0169] CSMA/CD方式,コリジョン

平成12年度秋期 初級システムアドミニストレータ試験より
部門内にあるCSMA/CD方式のLANで、最近、送信がなかなか終了しなかったり、データ転送に時間がかかったりすることが多い。このような事象の原因に関する記述のうち、適切なものはどれか。
LANケーブルのターミネータ(終端抵抗)が外れている。
データの衝突が発生すると再送が行われるが,この頻度が増大している。
トークンによる送信権の制御が適応不良を起こしている。
リング型のLANなので、データ量の増大によって過負荷状態になっている。

正解

解説

 CSMA/CD方式に関する問題です。

 CSMA/CD方式とは、ネットワークにおけるデータ送信、受信のルール、すなわちアクセス制御方式のひとつです。アクセス制御方式としては、このCSMA/CD方式と、トークンパッシング方式の2つが良く知られています。

 それでは、CSMA/CD方式の動作について説明します。

■ CSMA/CD方式の動作

 下図は、あるネットワーク上のコンピュータ、ノードAからノードBへデータ送信する場面です。ノードAは、(1) ~ (4) の手順でノードBへデータ送信を行います。(※ ノードとは、コンピュータやネットワーク機器などのことです)



(1) 伝送路が空いているか確認する。空いていない場合は、伝送路が空くまで待機する。
(2) 伝送路が空いていることが確認できれば、データ送信を開始する。特に問題がない場合、データ送信は完了。
(3) (1)の確認と(2)のデータ送信との間にわずかな時間差があるため、その間、他のノードからデータが送信されていれば、信号が伝送路上で衝突する可能性がある。この衝突のことをコリジョンという。コリジョンが発生した場合は、衝突した信号が干渉し、データとして壊れた状態となるので、これを検知したノードは、コリジョンを検知したことを意味する「ジャム信号」と呼ばれるデータを全ノードへ送信する。
(4) ジャム信号を受信したノードは、再度衝突が起こらないように、一定時間おいてから再度データを送信する。


 つまり、伝送路が空いている場合は、最初にデータ送信を行ったノードの信号が有効となり、この間、他のノードは、伝送路が空くまでデータ送信を控えるわけです。

 それでは、選択肢をみていきましょう。


 LANケーブルのターミネータ(終端抵抗)が外れている。
10BASE-5 などを利用したバス型のLANにおいて、ケーブルの端まで伝わった信号は反射してノイズとなってしまうため、これを吸収するために、ターミネータ(終端抵抗)を接続します。ターミネータが接続されていない場合は、正常にLANが機能しないので、問題文のような通信スループット低下の原因としては考えにくいです。

 データの衝突が発生すると再送が行われるが,この頻度が増大している。
正しい記述です。

 トークンによる送信権の制御が適応不良を起こしている。
トークンを使用したアクセス制御方式は、トークンパッシング方式です。

 リング型のLANなので、データ量の増大によって過負荷状態になっている。
リング型LANでのアクセス制御方式は、トークンリング方式です。(リング型LANにトークンパッシング方式が利用されている場合は、トークンリング方式と呼ばれます)


 よって、イが正解となります。
※ 解説の内容は執筆時点のものであり,含まれている情報の正確性,妥当性について保証するものではありません。ご注意ください・・・

関連する(かもしれない)問題